【コミカライズ企画進行中】透明令嬢の報復〜絶望の炎と甘い闇〜
「お、お父様……どっ、どうされたのですか?」

「わたくし達は、なにもッ」

「黙れっ……!」


思いきり手を振り上げるとスーザンが娘達を守るように前に出た。
それでも怒りは全く治らない。
荒ぶる感情をぶつけるように壁を殴りつけると、ボコッと大きな音を立てて穴が空いた。
荒く肩で呼吸を繰り返す。
それを見たイーヴィーが「ひっ……」と声を上げた。


「調査員が来たんだッ!何故だか分かるかッ!?」

「……っ」

「アイツを、アイツがいた部屋を見られたッ!このまま公になってしまえば……っ!クソッ」

「お父様、何を言っているの……?」

「あの悪魔のせいだッ!クソ、お前たちも聞かれたのだろう!?なんで答えたんだ」

「わ、わたくし……こんな事に、なっているなんて思わなくて、それで……!」

「まさか……!なんで答えたんだッ!答えろっ!イーヴィー!!」

「ひっ……ごめん、なさい」

「ハリエット……!説明しろ」

「……痛ッ、やめっ」

「───答えろッ!!」

「お父様、やめて下さいッ!イーヴィーが怖がってますわ」


肩を掴んでグラグラと揺らし、イーヴィーに答えを求めていると泣きそうなハリエットが叫んだ。
イーヴィーから手を離せば、座り込んで泣いている。
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