【コミカライズ企画進行中】透明令嬢の報復〜絶望の炎と甘い闇〜
「お父様とお母様に喜んでいただきたくて、持って来たのですよ……」

「こ、これは……?」

「それに王妃様のお仕事を手伝ったお礼に、鉱山の方々から御礼にと頂いたものの一部です」

「一部……?」

「宝石ですわ。とても価値があるそうですが、わたしのところには毎月、御礼として送られてくるのです」


ブルックスはそれを見て、心配そうな声を出す。


「シャル、それは宝物だと言っていたのにいいのか……?」

「えぇ、いいのですわ!たくさんありますし、わたしが持っていても使いませんから」


シャルロッテは国王や王妃に「国のために働きたいのです」と言って様々な仕事をこなしていた。
鉱山へ赴いて、地魔法を使い地面を割り、風で運び、石を加工する為の高熱の炎を提供する。
土地を開拓して広大な田畑を耕すのにも役に立った。
風魔法で木を切り倒して細かい葉などを炎で燃やして土を綺麗に整えた。

主に風や土魔法が役に立っていたが、ディストン侯爵と夫人は「そんな低俗な仕事、誰がやるものか」と昔から毛嫌いしていた。

土魔法を地味だが、活かす方法はいくらでもある。
積み上げていけば確かな功績にはなったはずなのだ。
シャルロッテはこうして国の役に立ち、国王や王妃に認められて多大な功績やを利益をもたらしている。
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