【コミカライズ企画進行中】透明令嬢の報復〜絶望の炎と甘い闇〜
夫人がハリエットとイーヴィーを助けようとして手を伸ばす。
しかし炎に触れた瞬間……あることに気づいたようだ。
「え……?」
「おかあさまぁ……っ!早くッ」
「助けてぇ……っ」
「あ、つく……ない?」
動きを止めた母を不思議に思ったのか、涙と鼻水と土だらけの顔を上げたハリエットとイーヴィーは自らが燃えていないことに気付く。
そして「信じられない」と言いたげに三人の視線はシャルロッテへ。
まるで天使のようににっこりと微笑んでいるシャルロッテに大きな違和感を感じていたが、それを言葉となって出てくることはなかった。
「あらあら……ごめんなさい」
「…………え」
「まさかこんなに驚いてしまうなんて思わなくって」
「……!」
「ご自分の魔法で抵抗すると思ったのに……。というより、魔法は使わないのですか?」
困惑しながら笑うシャルロッテにハリエットとイーヴィーはこれでもかと目を見開いている。
ガクガクと震える姿を見ながら、シャルロッテが手を振るだけで蝋燭を消すようにあっという間に炎が消えていく。
「私の炎は燃やすものを選べるのです」
「……っ」
「木は焼けたけど、ハリエットお姉様とイーヴィーは燃えていないでしょう?」
ハリエットとイーヴィーは炎を消そうと地面に懸命に擦り付けていたせいか、全身が土だらけだった。
「アハ……真っ黒ね」
そう笑いながら言ったシャルロッテに皆が黙り込んでいる中、イーヴィーがグッと土を握ってからシャルロッテに投げつける。
しかし炎に触れた瞬間……あることに気づいたようだ。
「え……?」
「おかあさまぁ……っ!早くッ」
「助けてぇ……っ」
「あ、つく……ない?」
動きを止めた母を不思議に思ったのか、涙と鼻水と土だらけの顔を上げたハリエットとイーヴィーは自らが燃えていないことに気付く。
そして「信じられない」と言いたげに三人の視線はシャルロッテへ。
まるで天使のようににっこりと微笑んでいるシャルロッテに大きな違和感を感じていたが、それを言葉となって出てくることはなかった。
「あらあら……ごめんなさい」
「…………え」
「まさかこんなに驚いてしまうなんて思わなくって」
「……!」
「ご自分の魔法で抵抗すると思ったのに……。というより、魔法は使わないのですか?」
困惑しながら笑うシャルロッテにハリエットとイーヴィーはこれでもかと目を見開いている。
ガクガクと震える姿を見ながら、シャルロッテが手を振るだけで蝋燭を消すようにあっという間に炎が消えていく。
「私の炎は燃やすものを選べるのです」
「……っ」
「木は焼けたけど、ハリエットお姉様とイーヴィーは燃えていないでしょう?」
ハリエットとイーヴィーは炎を消そうと地面に懸命に擦り付けていたせいか、全身が土だらけだった。
「アハ……真っ黒ね」
そう笑いながら言ったシャルロッテに皆が黙り込んでいる中、イーヴィーがグッと土を握ってからシャルロッテに投げつける。