【コミカライズ企画進行中】透明令嬢の報復〜絶望の炎と甘い闇〜
しかしシャルロッテを助ける為に動いてくれたマウラだけは絶対に救いたかった。
口元を塞がれたマウラの水色の瞳からポロポロと涙が溢れていく。
シャルロッテに何かを訴えかけるようにくぐもった声で叫び、首を横に振るマウラを離さないディストン侯爵に自分の首に破片を食い込ませた。
「わっ、わかった……!マウラは逃すから、それでいいだろう!?」
その言葉に外を指差して再び『に が せ』と言った。
ディストン侯爵にはその意図が伝わったのか、ゴゴゴと地面が揺れる音と共に窓の外に土で出来た階段が現れる。
それは門まで続いていた。
「チッ…………早く行けッ!」
「───シャル!シャルッ」
必死に叫ぶマウラは土壁に押されるようにして窓の外に運ばれていく。
そのままマウラを窓から落とさないのかを目を凝らして見ていた。
シャルロッテは手のひらにグッと力を込めて破片を首に食い込ませながらマウラが門まで送り出されたのを見届けていた。
焦りからか汗ばむ前髪を拭ったディストン侯爵が、何度もシャルロッテの様子を確認している。
(良かった……マウラさん、ありがとう)
マウラが逃げ切ったのを確認してホッと息を吐き出すと手元に突風が吹く。
ガラスの破片がポロリと床に落ちた瞬間、体を拘束された。
口元を塞がれたマウラの水色の瞳からポロポロと涙が溢れていく。
シャルロッテに何かを訴えかけるようにくぐもった声で叫び、首を横に振るマウラを離さないディストン侯爵に自分の首に破片を食い込ませた。
「わっ、わかった……!マウラは逃すから、それでいいだろう!?」
その言葉に外を指差して再び『に が せ』と言った。
ディストン侯爵にはその意図が伝わったのか、ゴゴゴと地面が揺れる音と共に窓の外に土で出来た階段が現れる。
それは門まで続いていた。
「チッ…………早く行けッ!」
「───シャル!シャルッ」
必死に叫ぶマウラは土壁に押されるようにして窓の外に運ばれていく。
そのままマウラを窓から落とさないのかを目を凝らして見ていた。
シャルロッテは手のひらにグッと力を込めて破片を首に食い込ませながらマウラが門まで送り出されたのを見届けていた。
焦りからか汗ばむ前髪を拭ったディストン侯爵が、何度もシャルロッテの様子を確認している。
(良かった……マウラさん、ありがとう)
マウラが逃げ切ったのを確認してホッと息を吐き出すと手元に突風が吹く。
ガラスの破片がポロリと床に落ちた瞬間、体を拘束された。