【コミカライズ企画進行中】透明令嬢の報復〜絶望の炎と甘い闇〜
真っ白な炎が噴き上げた。
「全部、消えちゃえ……」
汚い悲鳴は、聞こえなかった。
ただ次々に黒焦げになっていく『要らないもの』を見ながら、狂ったように笑っていた。
「────アハハハッ!!」
白と赤が綺麗に混じった炎は消える事なく燃え続けていた。
それと同時に自分の中のなにかが、どんどんと擦り減っていくような感覚があった。
力を振り絞って立ち上がり炎の中を進んでいく。
裏口から外へ出た。
大雨が降っているのにも関わらずに燃え盛る炎は全てを巻き込んで大きな柱となった。
今まで、ずっと縛られていた屋敷は一瞬で灰になって消えた。
まるでシャルロッテの願いを叶えるように。
あの小さな部屋も……もう何もない。
唯一、優しくしてくれたマウラは逃げてくれた。
もう思い残すことは何もない。
火の粉と灰が雪のように空から舞っているが、光を失って地に落ちていく。
(呆気ない……)
美しいドレスは雨を吸って、どんどんと重たくなっていった。
泥で汚れていくドレスを見て、フッと笑みを溢した。
(……………まるで、私みたい)
暫くあてもなく歩いていた。
屋敷にある炎も消えたようだが、もう自分の中には何も残っていないような気がした。
徐々に体が冷たくなっていく。
足が動かなくなって、その場に倒れ込んだ。
なんとか身体を動かして、仰向けになった。
「全部、消えちゃえ……」
汚い悲鳴は、聞こえなかった。
ただ次々に黒焦げになっていく『要らないもの』を見ながら、狂ったように笑っていた。
「────アハハハッ!!」
白と赤が綺麗に混じった炎は消える事なく燃え続けていた。
それと同時に自分の中のなにかが、どんどんと擦り減っていくような感覚があった。
力を振り絞って立ち上がり炎の中を進んでいく。
裏口から外へ出た。
大雨が降っているのにも関わらずに燃え盛る炎は全てを巻き込んで大きな柱となった。
今まで、ずっと縛られていた屋敷は一瞬で灰になって消えた。
まるでシャルロッテの願いを叶えるように。
あの小さな部屋も……もう何もない。
唯一、優しくしてくれたマウラは逃げてくれた。
もう思い残すことは何もない。
火の粉と灰が雪のように空から舞っているが、光を失って地に落ちていく。
(呆気ない……)
美しいドレスは雨を吸って、どんどんと重たくなっていった。
泥で汚れていくドレスを見て、フッと笑みを溢した。
(……………まるで、私みたい)
暫くあてもなく歩いていた。
屋敷にある炎も消えたようだが、もう自分の中には何も残っていないような気がした。
徐々に体が冷たくなっていく。
足が動かなくなって、その場に倒れ込んだ。
なんとか身体を動かして、仰向けになった。