Triangle Love 6 ~ 両手の花には罪と罰 ~
夕方になり、剣道の大会は終了した。

その帰り道。 

シオリと2人並んで、駅の方に向かって歩いていた。

試合の結果はベスト16だった。

オレとしては、この規模の大会で、この結果はすごいと思う。

とはいえ、やっぱり負けるのは悔しいよな…。

シオリは無言のままだ。

『…。』

俯いて歩いているシオリに、オレは静かに声をかけた。

『何か食ってくか?』

『…うん。』

『大会お疲れ様でしたってことで、ご馳走させてもらいますよ?』

『…いいの?』

『というか…。オレができることって、飯に連れていくことくらいしか…。ないんだよな。』

オレがそう言うと、シオリは笑った。

『うん。正解だよ。正解した記念に、正解者の財布を空っぽにするね。』

『やめてくれ!とりあえず、お疲れ様。何を食べる?』

『海鮮。』

『あいよ。』

シオリの表情は先程より晴れたようだ。

オレ達は、海鮮料理を扱っているレストランへと向かった。
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