酩酊メロウ
「凛兄、何?」
電話の相手は、憂雅さんの兄貴分、凛太郎さん。
私はあからさまに動揺したけど、嘘が上手な憂雅さんは、いつも通りハキハキと対応している。
これなら、まさか情事の最中とは思わないだろう。
「分かる、調子乗ってたよな」
凛太郎さんは疑う素振りもなく、憂雅さんと会話を続ける。
「けど先代も刹那の件で失速したから、後は周りがくたばりゃ丸く収まるだろ」
疑われるどころか、荒瀬の情勢について語り出してしまった。
さすがに込み入った話なら、一旦中断した方がいい。そう思い繋がった体を離そうとしたのに、憂雅さんはがっちり腰を掴んで動かない。
抜いて、と口パクで訴えるも、伝わっていないような素振りで首を傾げる。嘘つき、分かってるくせに。
睨みつけると、中断どころか音を立てないよう、ゆっくり抽挿を始めた。
「な、飲み行きたいよな。けどまた今度でいい?」
「っ、憂雅、さん……」
「ああ、ごめんごめん。ほら、久々に帰ってきたから澪とふたりっきりにさせて欲しい気分」
だんだん速くなる動きに声を我慢できない。腰を掴む手に爪を立てて声なき抗議をすると、憂雅さんは愉悦の表情を浮かべた。
電話の相手は、憂雅さんの兄貴分、凛太郎さん。
私はあからさまに動揺したけど、嘘が上手な憂雅さんは、いつも通りハキハキと対応している。
これなら、まさか情事の最中とは思わないだろう。
「分かる、調子乗ってたよな」
凛太郎さんは疑う素振りもなく、憂雅さんと会話を続ける。
「けど先代も刹那の件で失速したから、後は周りがくたばりゃ丸く収まるだろ」
疑われるどころか、荒瀬の情勢について語り出してしまった。
さすがに込み入った話なら、一旦中断した方がいい。そう思い繋がった体を離そうとしたのに、憂雅さんはがっちり腰を掴んで動かない。
抜いて、と口パクで訴えるも、伝わっていないような素振りで首を傾げる。嘘つき、分かってるくせに。
睨みつけると、中断どころか音を立てないよう、ゆっくり抽挿を始めた。
「な、飲み行きたいよな。けどまた今度でいい?」
「っ、憂雅、さん……」
「ああ、ごめんごめん。ほら、久々に帰ってきたから澪とふたりっきりにさせて欲しい気分」
だんだん速くなる動きに声を我慢できない。腰を掴む手に爪を立てて声なき抗議をすると、憂雅さんは愉悦の表情を浮かべた。