酩酊メロウ
「……憂雅さんの大嘘つき。おかげで腰が痛いです」

「ごめん、調子乗った」


翌日は当然のごとく体中が痛かった。
腰も痛いし、憂雅さんのは太くて長いから下腹部も重だるい。

さすがの私も愚痴を吐いてしまったけど、憂雅さんは二日酔いのくせに微笑みながら朝食の後片付けをする私を見守っている。
なんで笑ってるんですか?と追求しようとしたら、玄関の鍵が開く音がした。

流星くんと星奈ちゃんかなと思って特に気にせずにいたら、リビングに現れたのはなんと絆さんだった。


「おっ、おはようございます!絆さん」

「組の連中みたいな挨拶しなくていいから」


びっくりした拍子に大声で頭を下げて挨拶すると笑われた。
憂雅さんの笑顔は実年齢より幼く見えてかわいいけど、絆さんの笑顔は色気が増してかっこいい。

こんなイケメンが惚れた相手が琥珀だなんて、友達として鼻が高い。
しかし、今日は彼女を連れて来ていないらしい。
てっきり3日ぶりに会えたから、今から絆さんとデートだと思ったのに。
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