酩酊メロウ
「……あの、琥珀は?」

「昨日無理させたから寝てる。欲が抑えられなかった」


質問して驚いた。この男、こんな爽やかフェイスで性欲おばけらしい。
憂雅さんに3回抱かれて私も疲れたけど、起き上がれないくらいってことはもしかしてそれ以上?
私は目をぱちくりしながら憂雅さんと顔を見合せた。


「……2人って付き合ってるのか?」


すると、その様子を見ていた絆さんが首を傾げた。


「付き合ってねえよ、なんで?」

「仕草が似てきたから」

「そうか?」


憂雅さんは慌てる様子もなく返答する。
私はボロが出そうだったから、キッチンに戻って片付けを進めた。


「あと、単純な疑問なんだが」

「何?」

「手を出したくならねえの?男女がひとつ屋根の下って」


絆さんはさらに直球を投げて憂雅さんを困らせる。
なんて答えるんだろう。チラチラ様子を見ながら聞き耳を立てていると、憂雅さんが笑っているのが見えた。
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