酩酊メロウ
「な、なんで引っ張るんですか!?」

「このシーツ、さすがに洗濯しようぜ?あと一緒に風呂入ろ、先にお湯はりしておいた」

「嫌です!」

「洗った方がいいと思うけどなぁ、昨日澪のせいでびちゃびちゃになったのに」

「違います、憂雅さんと一緒にお風呂に入ることが嫌です」

「駄々こねてる場合じゃねえよ。早くしないと昼から流星と星奈が来ることになってるのに」


会話をしながら、布一枚を引っ張り合う攻防を繰り返していたけど、子どもたちの名前を出されて焦った。
そういえば、今日こっちに来るって言ってたような。


「昼からって、何時から?」

「12時」

「あと30分しかないじゃないですか!」

「だろ?だから一緒に入った方が早い」

「そういうことは早く言ってください」


時計を確認して慄いた。こんな乱れた姿をいたいけな子どもに見せる訳にはいかない。
嫌と断言した割に、憂雅さんの腕を掴んでバスルームに直行した。
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