酩酊メロウ
「からかってんだろ。モチみてえな手触りの澪の体、いじくってやろうか」

「やだ……っ、んぁ」


やんわり服の上から胸を触ったつもりが、甘い声を出されて驚いて手を引いた。
演技、じゃねえよな。べろべろに酔ってるわけだし。

試しに服の中に手を入れて腹を撫でるように触ると、ぴくんと反応して澪は赤面した。

もしや、酒飲んだら感度上がるのか?
おいおい、とことん俺好みだな勘弁してくれ。


「なーに感じてんだよ」

「っ、だって……体が熱くて」

「熱い?」

「触られたら、憂雅さんの手が冷たいから気持ちいいの」


頬を赤くして、潤んだ目で見つめられたらたまったもんじゃねえ。
据え膳食わぬは男の恥だよな。これはもっと触って欲しいって意味でいいよな。


「憂雅さん、目が怖い」

「澪がずるいのが悪い」

「え……ひゃっ」


澪を抱き上げ、リビングに直行してソファに押し倒す。
押し倒された澪は怖々俺を見るくせに、どこか期待した目をしていた。
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