酩酊メロウ
「覚えてないって、ざんねんだね」
「せっかく澪ちゃんに会えたのにね」
「こら、よじ登るな危ないから」
流星くんはジャングルジムで遊ぶかのようにユウガさんの背中を登り、星奈ちゃんは勝手に膝の上に座る。
ユウガさんは怒りもせず、声をかけながら流星くんを手で支えてあげている。
こんなに子どもに好かれてる人がヤクザ?極悪人には見えなくて、双子たちと触れ合う様子を呆然と見つめた。
「ごめん、性急すぎた」
ふと後ろから女性の声がした。振り返ると、杏ちゃんが立っていて、ペットボトルに入ったミネラルウォーターを差し出してきた。
「未開封だから安心して」
「ありがとう、杏……コハク、ちゃん?」
「どっちでもいいよ、澪とは杏として出会ったし。それより顔色悪いけど大丈夫?」
ペットボトルを開封して水を飲む。ストレスによる口渇感があったから喉を潤すのに最適だった。
すると彼女は不意に顔を近づけてきて、熱を測るように額に手を当てた。
その時、琥珀色に輝く目の虹彩とかち合った。
あれ、いつも黒のカラコンいれてるはずなのに。
いや違う、この至近距離でもカラコンのふちが見えない。
それが杏ちゃんの本当の目の色なんだろう。
もしかして琥珀って名前、その色が由来だったりして。
「せっかく澪ちゃんに会えたのにね」
「こら、よじ登るな危ないから」
流星くんはジャングルジムで遊ぶかのようにユウガさんの背中を登り、星奈ちゃんは勝手に膝の上に座る。
ユウガさんは怒りもせず、声をかけながら流星くんを手で支えてあげている。
こんなに子どもに好かれてる人がヤクザ?極悪人には見えなくて、双子たちと触れ合う様子を呆然と見つめた。
「ごめん、性急すぎた」
ふと後ろから女性の声がした。振り返ると、杏ちゃんが立っていて、ペットボトルに入ったミネラルウォーターを差し出してきた。
「未開封だから安心して」
「ありがとう、杏……コハク、ちゃん?」
「どっちでもいいよ、澪とは杏として出会ったし。それより顔色悪いけど大丈夫?」
ペットボトルを開封して水を飲む。ストレスによる口渇感があったから喉を潤すのに最適だった。
すると彼女は不意に顔を近づけてきて、熱を測るように額に手を当てた。
その時、琥珀色に輝く目の虹彩とかち合った。
あれ、いつも黒のカラコンいれてるはずなのに。
いや違う、この至近距離でもカラコンのふちが見えない。
それが杏ちゃんの本当の目の色なんだろう。
もしかして琥珀って名前、その色が由来だったりして。