酩酊メロウ
澪と出逢って1年が経ち、迎えた夏。
俺は冷房を効かせた冷えきったリビングで独り、紫煙を燻らせていた。
あーあ、2年前やっと禁煙に成功したってのに、こりゃぶり返しそうだ。
まあ、今日くらいいいか。なにせ今日は先代派のクソジジイどもに喧嘩を売られて気分が悪い。
「なーにが『絆じゃ役不足』だ。ぶっ殺すぞあのジジイども。
しかもお前の孫紹介されてもタイプじゃねえ〜」
煙とともに愚痴を吐き出し、気持ちの整理をする。
荒瀬には二十年前から派閥があり、先代派と現組長派で意見が割れるのはよくあることだった。
それはもう慣れっこだからいい。問題は全責任を絆に擦り付けようとすることだ。
絆は17歳で若頭に襲名した。異例の早さだった。
17なんてまだまだガキだ。それなのに荒瀬を守ろうと必死に体を張る絆のために、俺は一生こいつの支えになろうと思った。
だから基本的に絆の前では愚痴は言わない。その代わり馬鹿みたいな量のタバコを消費していた。
俺は冷房を効かせた冷えきったリビングで独り、紫煙を燻らせていた。
あーあ、2年前やっと禁煙に成功したってのに、こりゃぶり返しそうだ。
まあ、今日くらいいいか。なにせ今日は先代派のクソジジイどもに喧嘩を売られて気分が悪い。
「なーにが『絆じゃ役不足』だ。ぶっ殺すぞあのジジイども。
しかもお前の孫紹介されてもタイプじゃねえ〜」
煙とともに愚痴を吐き出し、気持ちの整理をする。
荒瀬には二十年前から派閥があり、先代派と現組長派で意見が割れるのはよくあることだった。
それはもう慣れっこだからいい。問題は全責任を絆に擦り付けようとすることだ。
絆は17歳で若頭に襲名した。異例の早さだった。
17なんてまだまだガキだ。それなのに荒瀬を守ろうと必死に体を張る絆のために、俺は一生こいつの支えになろうと思った。
だから基本的に絆の前では愚痴は言わない。その代わり馬鹿みたいな量のタバコを消費していた。