【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
「それじゃまずコンタクトレンズを作らなくちゃね」

「でも、私お金が…」

「いいよ。アヤちゃんのバイト代だから前払いってことで」


そのままRYOさんの車で眼科が併設されている店に連れて行かれた。

そこで使い捨てのコンタクトレンズを買ってもらった。

「おうちの人には秘密なんでしょ?」

「はい」

私はうつむいてしまった。

そう。

このことは誰にも言っていない。

親にばれたら絶対怒られるし、そうなったら今までの経緯も全部ばれてしまう。

「じゃあ、普段はめがねってこと?」

「そうです」

「ふふっ。面白い。なんか二重生活みたいだね」

「二重生活?」

「そう。アヤちゃんが二人の人物になるってこと。学校やおうちでは今までどおりのアヤちゃん。でも僕んちやどこか出かけるときは別のアヤちゃん」



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