【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
それにこの香り。

たぶん香水だろう。

艶やかな匂いが立ち込めている。



踏み入れてはいけない。

そう思い、音を立てないようにドアを開け外に出ようとした。

が、外は突然の雷雨に見舞われていた。



さっきまではいい天気だったのに…。



ガラガラガラ、ドーン!!!



戸惑う私を引き止めたのは、激しい雷だった。


「きゃっ!」


私は両方の耳をふさぎ、RYOさんの部屋へと逃げ込む。
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