【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
さっき頭をなでられた感覚とはまた別の…。



例えて言うなら、

RYOさんが私に触れたあの感覚。



その手によく似ていた。



「その男ってさ、女の人に本当は何をしてたんだろうね」


麻生くんの親指が私の唇に伸びた。

そして縁取りをなぞるかのように、何度も撫で回す。



「僕も知りたいな。彼が何をしていたか」

「キスだけ…キスだけだってば」



声が震えていた。


怖い。

怖いよ。



いつもの麻生君じゃない。



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