【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
冷たい風が頬をなでていた。

ぶるっとからだが震える。

それは寒さのせい?

それとも…?



「ねえ、アヤ。本当のこと言って。私に何か隠してるんでしょ?」

ランが私の両方の肩をしっかりつかみ、私を見つめる。

彼女の目の輝きがあまりにまっすぐで美しくて、私はその目をじっと見ていることができない。

何か汚いものが私の中に溢れているようで、後ろめたさでいっぱいになっていた。
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