【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
説得力があったのだろう。
ランのきついまなざしが一瞬ゆるむ。
「信じていいの?」
私はこくりとうなずく。
「よかった…。私が麻生くんのことを好きなのを知ってるから、アヤ、意地悪して麻生君に近づいたのかと思った」
「そんなわけないよ。麻生くんみたいな人が、私のことをそういう対象に見るわけないじゃない」
声を震わせないように…。
ついてしまった嘘を今さらひっくり返すことなどできない。
私は罪の意識にさいなまれながらも、ランを欺くことだけに気を配る。
「麻生くん、この前の試験で順位が落ちたのよっぽどショックだったのかもね。それできっとアヤと一緒に勉強をだなんて考えたのかなあ」
「そうだよ。私が英語得意なの知ってるから勉強の方法とか聞かれただけなの」
「ふうん」
「それにさ、私と一緒だったら意識することもなく勉強に集中できるじゃない」
ランのきついまなざしが一瞬ゆるむ。
「信じていいの?」
私はこくりとうなずく。
「よかった…。私が麻生くんのことを好きなのを知ってるから、アヤ、意地悪して麻生君に近づいたのかと思った」
「そんなわけないよ。麻生くんみたいな人が、私のことをそういう対象に見るわけないじゃない」
声を震わせないように…。
ついてしまった嘘を今さらひっくり返すことなどできない。
私は罪の意識にさいなまれながらも、ランを欺くことだけに気を配る。
「麻生くん、この前の試験で順位が落ちたのよっぽどショックだったのかもね。それできっとアヤと一緒に勉強をだなんて考えたのかなあ」
「そうだよ。私が英語得意なの知ってるから勉強の方法とか聞かれただけなの」
「ふうん」
「それにさ、私と一緒だったら意識することもなく勉強に集中できるじゃない」