【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
「違う、本当の私はどんくさくて、ブサイクで、勉強するだけがとりえの冴えない女の子で…」


視界が曇っていた。

何度も目をこするんだけど、晴れるのはほんの一瞬。

私はどんな顔をしているんだろう。


「だから、私が恋をするなんてやっぱりありえなくて、それに身分不相応で…。私なんか、私なんか…」


「アヤちゃん」


視界が真っ暗になってしまった。

私は、いったいどうしてしまったんだろう。

ねえ、これは現実?

それとも夢?


お願い、誰か、教えて…。

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