【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
「アヤちゃん、ちょっと急用が入ったから僕出かけるから。アヤちゃんは適当なところで鍵閉めて帰っていいからね」

RYOさんは出かけていってしまった。



「ちょっと勉強してから帰ろう」

数学の問題集をカバンから取り出す。

もうすぐまた試験がある。

がんばらないと。

しかし数問解いたところで鉛筆が止まってしまった。

なんか集中できない。

思い切り伸びをした私の目がキッチンカウンターの上でとまった。




「携帯忘れてったんだ…」



ばたばたとあわててたから、携帯をぽんとカウンターにおいたまま出かけてしまったんだね。


私は意を決した。

こんなことしたら、本当はいけないって知ってる。



でも、どうしても確かめたくて…。
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