【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
「ちょっと、すごいイケメンだよ!!」


へっ?


ようやくめがねを探し当てた私がランの方を確認する。

すると、カーテンに頭を突っ込み身を乗り出しているランがはっきり見えた。


「イケメン?」

「そうだよ、アヤも見てみなよ。早くこっちに来て!」



ランに促されて、私もカーテンに頭を突っ込んだ。


すると…。



隣のマンションの部屋は相変わらずカーテンも家具も何もなかったけれど、その代わりにとでも言うように男が一人立っていた。


げっ。

あの男だ。



この前、女の人と変なことしていたあの男だ。





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