【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
「マコは賢い子だったからね。父親を殺す機会をうかがっていたんだ。父親にはそんな計画絶対に気づかれないように、いい親子関係を演じてみせた。そして、父親から車の整備について学んで、策を練った」

「でも…。そんなこと、どうしてRYOさんはわかるの? 本人の口から聞いたって言うの?」

どうしても納得がいかない。

そんなこと、本当にありえるのだろうか。

「僕が遭遇した事実もあるし、そこからの推測もあるけれど…」

「ほら、やっぱり…」

これはあくまでもRYOさんの推測。

やっぱり現実にはありえないこと。

私が安堵のため息を漏らしたそのとき、RYOさんの口から信じられない言葉が飛び出した。

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