【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~
「アヤはさあ、あたしの従姉妹なんだから。それなりの素材もってるって自覚していいと思うけど」

「いいの! 私は別にこのままで…」

「とにかくねえ。女子高生である自分にプレミア感じないの? この価値は今だけのものなんだからね。このままいったら、アヤはすぐおばちゃんになっちゃいそう」


ランの言い方、なんかカチンときた。

あいつ、自分がかわいいって思ってるとは前から気づいてはいたけど、こう面と向かっていわれるとねえ。

反感持っちゃうよ。



それに…。

アヤに言われなくったってわかってるんだよ。

私、このまま冴えないおばちゃんになっちゃうかもしれないってこと。



「ラン…」


ランは自分の言いたいことだけ言ったらとっととどこかへ行ってしまった。


もう!

隣のマンションのこと、相談しようかなって思ったのに。







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