貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜
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その後の話を少しするなら、翌週の会社では、小西さんの言っていた通り、人の噂もなんとやらで、すっかりあのゴシップは鎮火を迎えていたのだった。そんな中で1つ変わったことと言えば、神山透が外見で人を選ばない真のイケメンであると言う新たな称号を得たというところだろうか。

しかしながらそのお相手の私からすれば、「確かに私は顔で選ばれてはいないようだが、その称号ってどういう意味?」と、まあまあ納得がいっていない。
そんな私の抗議を受ける神山透と言えば、「山本さんの魅力を僕だけが知っているだなんて最高ですよね!!」と相変わらず何故か想像の斜め上の回答をしてくるので、話にならんと私を呆れさせるのであった。

そして神山透からは、お付き合いをしているのだから一緒に暮らすべきだと、謎の理論で同棲を持ちかけられている。
けれど私もあの8畳のワンルームにまあまあ思い入れはあるし、何より神山透は叔父さんの留守番係であるのだから一緒に住むのは無理である、と断り続けている状況であった。

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