私だけに甘いあなたと恋をする
「テスト、どうだったの?」


ソファーの前までやってきて仁王立ちするお母さん。


「……しんどかったから今日は受けてない。また今度追試だって」


「え……」


「あら、そうなの?帰ってきた時そんなこと――」


「もう大丈夫だよっ!保健室で寝たらすっきりしたし!」


お母さんの言葉を(さえぎ)って、後ろで固まる響ちゃんに弁明する。


ヤバイヤバイ。

響ちゃんめちゃくちゃ心配そうな顔してるし。


「そうだ、テスト勉強してくるね!」


なるべく笑顔で。

大丈夫ってところ見せとかないと。
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