私だけに甘いあなたと恋をする
「私いつでも大丈夫だから、また声掛けてね」


「あ、まゆ」


言い終えて洗面所を出ようとしたら響ちゃんに呼び止められた。

響ちゃんの『まゆ』という呼び方。

小さい頃はよく聞いていたけど、久しぶりだとすごく新鮮に聞こえる。


「何?」


どうしよう。

名前呼ばれただけなのに、めちゃくちゃ嬉しい。


「今からでも少し手伝ってもらってもいい?」


「もちろん!」


「ありがとう」


響ちゃんの素敵な笑顔。

もうそれだけで口から心臓が飛び出しそう。
< 11 / 449 >

この作品をシェア

pagetop