私だけに甘いあなたと恋をする
「あ、ちんちくりん」


ちんちくりん…。


「悪かったって。そんな顔すんなよ」


……。


「ごめん、怒んないで」


へらっと笑いながら謝る森くん。

すごい顔してたんだと自分でも思う。


「朝から来るなんて珍しいね」


立ったまま鞄の中から勉強道具を出した。


「何、ミワさんの席ここ?」


そう言って私の席を指差す。


「不本意ながら」


森くんと喋ってても、全然会話が成り立たない。


「森くんって、言葉のキャッチボールできない人?」


「は?」


「私が喋ったことに対して返事がないし、自分が言いたいことだけ言うし」


言いたいことが言えて少しすっきり。
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