私だけに甘いあなたと恋をする
「え…本当に?」


「よっし。じゃ、俺も仕方ないけど学級委員やるわ」


何か…森くんのペース。


「三輪さんごめんね、ありがとう。それと真鍋くんも」


先生の言葉に教室が少し賑やかになる。


「麻田さん、自分の席に戻って」


「は…い」


落胆(らくたん)したような声に顔を上げると、麻田さんと目が合った。


え――。


何か睨まれたような気が…。

勘違い…かな…。


「はい、じゃあホームルーム始めまーす」


ようやく先に進めそうだ。


「よろしくな、ちんちくりん」


後ろからこそこそ声が聞こえる。


「その言い方やめて…」


私も(つぶや)くように返事。
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