私だけに甘いあなたと恋をする
「――っ!!」


なっ、何っ!?


耳を押さえ、勢いよく振り返る。


「遊んでる割には(うぶ)な反応すんだな」


「遊んでないしっ」


「三輪さん、森くん静かにしなさい」


こそこそ喋ってたけど、それでも目立ってたみたいで。


……もぉ…やだ…。

森くん苦手…。


入学して三日で先生に顔と名前覚えられるとか。

目立つ森くんならともかく、私まで悪目立ちしてる。

ペロッと舌を出して笑う森くんを睨んで前に向き直ると、こっちを向いていた真鍋くんと目が合った。

首を傾げると無表情のままスッと前を向いてしまう。

結局、話すことのないまま放課後になってしまった。
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