私だけに甘いあなたと恋をする
「……初めて…」


「え?」


「初めて響ちゃんのこと、怖いって思った」


私の言葉に、眉を寄せ悲しそうな表情をする。


「…でも響ちゃんのこと好きだから、頑張って受け入れる」


響ちゃんに向けて両手を広げた。

だけど一瞬だけ私を見た後は、視線を落としたまま微動だにしなくて。


いいもんっ。

そっちが動かないんだったら、こっちが動くんだからっ。


響ちゃん目がけて突撃する。


「──っ…」


ドンッと勢いよくぶつかったからか、響ちゃんが声を漏らした。

でもそんなのはお構いなしで、響ちゃんの腰に両手を回してギュッと抱きつく。
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