私だけに甘いあなたと恋をする
「あ、でも怖いのはヤダからね」


痛いのは…我慢できるから。


「まゆ」


「ん?」


「……毎日血が欲しいって言ったら嫌?」


「え…」


「…少しだけでいいから…」


「分かった。いいよ」


「ありがと」


強く抱き締められたかと思うと、両頬を包まれ(ふさ)がれる唇。

響ちゃんの歯が私の唇を甘噛みするから、耳の後ろの方がぞくぞくして体を捩|《よじ》った。


「んっ…」


指で頬や耳を撫でられ、声が出る。


「――っ、ふ……あ…」


やっ…。

響ちゃんの舌…。


開いた口の隙間から入り込んでくる舌。

今までの触れるだけのキスと全然違う。
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