私だけに甘いあなたと恋をする
「ごめんごめん」


「もう……終わったの?」


「ん。痛くなかった?」


「……痛かったような気がする…けど……。響ちゃんがあちこち触るからよく分かんなかった…、んっ」


首筋を指先で撫でられ、思わず声が漏れた。


「めちゃくちゃ甘くて美味しかったよ」


ペロリと舌で唇を舐める響ちゃんの姿に、心臓が大きく跳ねる。


「もう要らない?」


「そーやって(あお)らない」


「えっ…。別に煽ってなんか…」


ただ、足りるのかなって思っただけで…。


「まゆに一つ教えといてあげる。血を吸うのは、何も血が欲しいからだけじゃないんだってこと」


どーゆー意味?
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