私だけに甘いあなたと恋をする
「ふっ…」


髪に差し込まれる響ちゃんの指。

そこから電気が流れたように甘い(しび)れが背中を駆け抜ける。


「響…ちゃ……」


「いい匂い」


クスッと笑う声。


「痛っ…」


プチッという感覚がして、響ちゃんに噛み付かれたのが分かった。


「やっ…。今日、二回…目っ…」


響ちゃんの舌の熱と、皮膚から流れる血の感触と、熱が逃げてヒヤリとする感覚がごちゃ混ぜになって。

ただ響ちゃんの服を握り締めることしかできない。


「一回目は学校だったからそんなに舐めてないし。家ならいいんでしょ?」


う…。


そんな風に意地悪く微笑まれたら、恥ずかしくて何も言えなくなる。
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