私だけに甘いあなたと恋をする
「やだっ…恥ずかしいもん、無理だよっ」


耳についてるじゃないかってほど心臓がうるさくて。


無理っ、色々!

頭がパンクするっ!


「……俺はまゆりに触りたくて触りたくて(たま)らないけど…。嫌がらせたみたいでごめん」


え…。


「まゆりの心の準備ができるまで頑張って我慢するから」


私の頭をそっと撫で、そのまま離れてしまう。


「きょ…」


「色々ごめんね」


少し寂しそうな表情で笑った後、私の部屋から出ていった。


もしかして……傷付けちゃった…?


人に見られたことのない自分をさらけ出すのが怖いのと恥ずかしいのとでつい拒否しちゃったけど、別に嫌じゃないよ。
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