私だけに甘いあなたと恋をする
「……まあ、人間だから色々あるとは思うけど…」


「え…ちょっと待って…」


「待ちません」


待つわけないでしょ。


お父さんの腕を(ひじ)小突(こづ)くと、わざとらしく(せき)払いをしてから一言。


「ちゃんと避妊はしてるのか?」


「はぁっ?」


言いにくいことを単刀直入に言ってくれたと思ったら、まゆりが間抜けな声を上げた。

響くんも目を見開いたまま固まっている。


「何それ…」


「え?ちょっと待って…。あなた達…付き合ってるんでしょ?」


昨日の話だと、どう考えても付き合ってるっぽかったけど…。
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