私だけに甘いあなたと恋をする
「え…。だって、昨日『二回目』って…」


確かに聞こえたんだから。

いや…。

若いんだし、回数はどうでもいいんだけど。


「そうよ!『一回目は学校』っていうのも聞こえたし!あなた達、ところ構わずするのはどうかと思うわよ!見つかったら退学とクビになるんだからね!」


『学校』だとか『舐める』だとか『家ならいい』とか。

うちはホテルじゃないんだからっ!


隣でお茶を飲んでいたお父さんがむせたみたいで、げほげほ咳き込んだ。


「ちょっ…お母さん、何か誤解してる…。詳しくは言えない、けど…。私達そんなことしてないから」


響くんも首が取れるかと思うぐらい何度も首を縦に振っている。
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