私だけに甘いあなたと恋をする
※※※



……キスされた…。


ずっとそのことが頭の中をループしてる。


「まゆり?」


「なっ、何っ?!」


突然響ちゃんに声を掛けられ、体がビクンと震えた。

今はリビングのソファーに並んで座って録画してた番組を観てる。

…んだけど…。


「大丈夫?」


「だっ、大丈夫大丈夫!」


伸びてきた手から逃げるように、上半身を後ろに反らす。

あれから、響ちゃんの顔がまともに見られなくて。


響ちゃんごめんね…。

私、キズモノになってしまいました…。


口から漏れるのはため息ばかり。
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