私だけに甘いあなたと恋をする
「どうしたの?」


機嫌が直ったみたいでニコニコしてる。


すれ違う人達も響ちゃん…響のこと見てるし…。


「……私達、付き合ってる……よね?」


私の言葉に響の足が完全に止まった。


「え…?おばさんとおじさんの前でも言ったでしょ」


何度も目をパチパチさせて首を傾げる。


そりゃ二人の前では言ってくれたけど、私自身何も言われてないもん…。


「私、聞いてない…」


「えっ!ごめん!」


繋いでた手を引かれ、反対の手も取られた。

胸の前で両手を合わせてぎゅっと握り締め、私の顔を覗き込む。
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