私だけに甘いあなたと恋をする
「まゆり!」


「はっ、はいっ!」


改まって名前を呼ぶから、背筋がピンと伸びた。


「遅くなってごめん。俺と付き合って下さい」


「えっ…あ、はい。うん…もちろん。こちらこそ……よろしくお願いします」


道端で何やってんだ、って感じだけど。


「ふふっ」


そんな風に考えたら思わず吹き出してしまった。


「そんなにおかしかった?」


「んーん…、すごく嬉しかった。ありがとう」


私の言葉を聞いて盛大にため息を吐く響。


「どうしたの?」


「……可愛い過ぎる…」


「えっ…」


道端で何てこと言い出すの。
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