私だけに甘いあなたと恋をする
「……頑張る…」


「まゆりの作る物だったら何でも食べるから大丈夫だよ」


「ありがと。…ん?」


あれ?

どういう意味?


「ちょっと待って。それって()めてないよね?」


「バレた?」


楽しそうに笑う。

学校じゃ絶対に見られない響の笑顔。

こんなにコロコロ笑う姿が見られるなんて幸せ。


「ほら、材料買いに行こう」


「うーっ」


またまた手を引かれ、店内を歩く。


「久しぶりだから何がどこにあるか全然分かんない。まゆりは?」


「私も食品売場は全然来ないよ。来るとしたら文房具売場とか本屋だもん」


普段はお母さんに任せっぱなし。
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