私だけに甘いあなたと恋をする
「私も真鍋くん見習わなきゃね」


「え?」


「学級委員。頑張る」


そう言って笑ってみせたら、ふいと顔を逸らされてしまう。


……何で?

何か気に(さわ)ること言ったかな。

せっかくいい感じで会話できてたのに。

…ちょっとショック…。


「あ、電車来た!」


ホームから聞こえてくる電車到着のアナウンス。

オレンジ色のライトがホームを照らし、一斉に人が吐き出された。


「間に合うかな」


「大丈夫だろ」


(かたまり)になって上がってくる人達の波に逆らって階段を駆け下りる。

肩がぶつかり押し戻されそうになった時、前に居た真鍋くんが私の手を握った。
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