私だけに甘いあなたと恋をする
……って、何やってんの私。

変質者みたい…。

本当……恥ずかしい…。


「だっ、大丈夫だよ!制汗剤?…のいい匂いするから」


「そっか」


ホッとする真鍋くん。

次の瞬間。

カーブを曲がったみたいで、体重を持って行かれて背中をドアに押し付けられる。

私の顔の真横に真鍋くんの右肘が当たってゴンと鈍い音を立てた。


「大丈夫?」


「う、うん…」


揺れに合わせて人の体重がこっち側に押し寄せてくる。


大丈夫って言ってるけど本当に大丈夫かな…。

……あれ?


真鍋くんはものすごく苦しそうなのに、私はそんなに苦しくない。


もしかして、真鍋くんが支えてくれてる?
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