私だけに甘いあなたと恋をする
目を開くと、至近距離に響の目。

頬に手を伸ばしてそっと触れた。

私の手の上から響の手が触れ、頬からゆっくりと剥がされる。

一本ずつ絡まる指。

お互いの手のひらが触れ、握り締められると同時に一瞬だけ唇が触れた。


「そろそろ戻ろっか。学年代表が居ないと不審に思われる」


優しく微笑んで、反対の手で私の頬を撫でる。

急に罪悪感が込み上げてきて涙が溢れそうになった。


「……ごめんなさい…」


「何が?」


皆のところへ戻ろうと歩きだした響が足を止めて振り返る。
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