私だけに甘いあなたと恋をする
※※※



「あれー?まゆちゃんどこ居たの?」


「えへへ…、ちょっと…」


部屋に戻ると、私に気付いたカナちゃんが声を掛けてくれた。

部屋の中は賑やかで、誰も私達には目もくれない。


「こんなに大人数初めて」


私が口にすると、カナちゃんもうんうん頷く。

中学校の修学旅行はクラスの中で各班十人ずつぐらいに分かれて宿泊したから、一クラス全員が同じ部屋なんて正直ビックリ。


「ずっと一人だったの?」


他の子達の輪に入らないカナちゃん。

私が居ない間、何してたんだろ。
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