私だけに甘いあなたと恋をする
LEVEL.2

入学式

※※※



入学式の朝。

洗面台の前に立ち、何度も制服をチェック。


「そんなに何回見ても、何も変わらないわよ。それより、いつまでもそんなことしてたら入学式早々遅刻しちゃうからね!」


「はぁーい」


洗濯機から洗濯物を取り出したお母さんが、私の後ろをすり抜けていく。

スーツを着込んだお母さんは、入学式だろうが何だろうが毎日忙しそうだ。


「お母さん、先に行ってていい?」


「うん。あとから行くから」


電車に乗らないといけないから、発車時間に間に合うように出ないと。


「行ってきまーす!」


鞄を持ち、自転車で家を出る。


今日から新しい毎日が始まるんだ!
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