私だけに甘いあなたと恋をする
※※※



「さーて、皆さんお待ちかねの……。サバイバル鬼ごっこを始めたいと思いまーすっ!!」


学年主任の先生の大きな声が運動場に響き渡る。

秋に体育祭があるけど、体育祭ではやることが決まってるからこんな風に自由な競技は初めてだそうで。


「じゃあ学年代表、三輪さん」


「あ…、はい」


マイクを渡され、先生が一歩引いたところに歩を進め皆の方を向いた。

昨日の入館式の時ほど緊張はしなくて。


「えっと…。鬼ごっこのルールを説明します…」


さっき食堂で真鍋くんにしたのと同じことを説明する。

右を向いたり左を向いたりするけど、どこを向いてもほとんどの人と目が合った。
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