私だけに甘いあなたと恋をする
「来ない日はどーしてんの?」


「食べたり食べなかったり、テキトー」


「兄貴、彼女居んだろ。作ってもらえよ」


「居ないよ、んなもん」


「はあっ?」


じゃあ、この前ここに遊びに来てた女は何だよ。


「何て顔してんだよ」


よっぽど変な顔をしてたのか、困ったように笑った。


「彼女は居ないけど、気になる人は居るよ」


「気になる…人?」


意外だった。

背は俺より低いけど、頭は俺より良くて。

頭のいい人間ばかりが(つど)う県内のトップ校に通う兄貴は、真面目くんとは少し違うからか校内でも目立っているらしい。
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