私だけに甘いあなたと恋をする
響ちゃんもどこかのクラス受け持ってるのかな…。


どこに居るんだろ。

会いたいなぁー。


窓から外を見下ろした。

校庭では、フェンスに沿って生えている満開の桜が風に揺れている。

春らしいポカポカ陽気。


これ…授業中寝ちゃうんじゃない?


机に突っ伏して寝たら気持ち良さそうな日差しだ。


「――て下さい」


あ…。

ヤバ…。

ちゃんと聞いてなかった…。


皆が席を立つので、慌てて立ち上がる。


「行こっか」


「どこ行くの?」


カナちゃんが笑顔で言うから思わず聞き返すと、きょとんとした表情で真鍋くんと顔を見合わせた。
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