私だけに甘いあなたと恋をする
「ははっ、冗談冗談。サンキュな」


笑いながらお守りを握り締める真鍋くん。


「ちゃんと勝って甲子園行きなさいよね」


「言われなくても皆そのつもりだって」


素直じゃないけど、カナちゃんの想いが真鍋くんに届けばいいな。


「ふふ」


微笑ましい光景に思わず声が漏れる。


「そういえば、まゆちゃんは?」


「えっ!?」


突然カナちゃんが勢いよく振り返った。


「あれ?違った?」


二人の視線が私に向く。


「え…っと…」


出さなきゃダメな雰囲気になってるよね…?


元々カナちゃんと真鍋くんの距離が近くなればいいな、と思って提案した今回のお守り作り。
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