私だけに甘いあなたと恋をする
※※※



「ずいぶん熱心だね」


リビングで真鍋くんにあげるお守りを作っていると、ソファーの後ろから響が顔を覗かせる。


「わっ!ビックリした!もうっ、危ないじゃん!針刺さったらどうするの」


集中してたからか、突然の声掛けにビックリして体が跳ね上がった。


「痛いけどすぐに治るから大丈夫だよ」


痛いのは痛いんだ…。

でもすぐに治るのは――。


「吸血鬼だから?」


「まあ……そういうことになるかな。でも俺は人の血の方が濃いから治せても自分の怪我だけだし、ちょっとした傷までだけどね」


「ふーん…」


ってことは、大怪我したら人と同じように死んじゃうってこと?
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